プリニウスの「博物誌」によれば絵画は壁にうつる人影をなぞることから始まったという。 恋人の旅立ちという愛しいものの離別に、影を使いイメージをなぞり取った。 とどめおくことのできないものをとどめおくことに絵画の再現性が役立ったのである。 絵画をとおして私は、私の生きる今このときの愛しいものたちを、そのイメージをなぞることでとどめおきたいと思う。
https://art-scenes.net/ja/shows/1125