Melting Bears, Melting World: Yu Uchida’s “cool it” Series

2026.06.08

内田有《cool it》シリーズ | Gallery Seek

(日本語)
溶けゆくシロクマが問いかける、消費社会の矛盾——内田有《cool it》シリーズ

カラフルでかわいい。でも、その裏には鋭い「問い」が宿っている。

現代アーティスト・内田有が手がける《cool it》シリーズは、温暖化によって絶滅が危惧されるホッキョクグマを、溶けかかったアイスキャンディーの姿に変えたガラス鋳造作品です。東京藝術大学大学院でガラス造形を修めた内田氏は、イギリス留学中の授業をきっかけにコンセプチュアルなアプローチへと深化。環境問題を調べる中で出会ったホッキョクグマのデモ絵本——「cool it」と書かれたプラカードから、このシリーズのタイトルが生まれました。

「cool it」には「頭を冷やせ」のほかに「もうたくさんだ」という意味があります。消費社会はもうたくさんだ——そのメッセージと、熱で溶けゆくアイスのモチーフが絶妙に合致した瞬間でした。

あえて「かわいい」商品デザインとして包まれた作品群は、豊かな消費生活をやめられない人間の業(ごう)と、失われていく動物たちの現実をコンセプチュアルに重ね合わせています。一見するとユーモラス。でも見つめるほど、問いかけが静かに響いてきます。

現在、内田有 個展「POP-UP COUNTER」をGallery Seek(カレッタ汐留B1F)にて6月13日まで開催中。会場のカウンターで、この「溶けない」アイスキャンディーと向き合ってみてください。

▶ お問い合わせ・ご来廊予約:https://galleryseek.jp/contact/