作品について
銀と真鍮、ステンレスの金属素材に漆を施し、桐を組み合わせた立体作品。異なる質感と色調を持つ素材が一つの形態の中で静かに呼応し、雨の持つ静謐さと変化を空間に留めている。 銀や真鍮、ステンレスといった異なる金属が桐の台座の上で静かに構成され、雨の気配を立体として留めている。硫化カリウムや火焔酸化による化学着色が金属表面に微妙な階調を与え、湿った空気や水滴の痕跡を塗料なしに浮かび上がらせる。記憶の中の風景を金属で再構築するという制作姿勢が、日常の一瞬の天候を静止した造形物へと昇華させている。
原田武の作品