作品について
【作品概要】 小さなパネルの中に凛とした存在感を放つ一作「守神」。W16×H27.3cmという縦長の画面は、まるで御札やお守りのような佇まいを思わせます。アクリルガッシュの不透明な発色とパステルの柔らかな質感が重なり合い、守り神としての力強さと、どこか親しみを感じさせる温もりが同居しています。見る者のそばに静かに寄り添い、日々の暮らしを見守ってくれるような——そんな祈りにも似た気配が画面全体に満ちています。 【タイトルについて】 「守神」という言葉は、土地や人に宿り、災いから守る存在を意味します。「守護神」ではなく「守神」と記されていることで、より土着的で親密な響きが生まれています。大きな社に鎮座する神というよりも、暮らしのすぐ隣にいてくれる小さな神——そうした身近な守りの存在が、この作品の核にあるのかもしれません。 【素材・技法について】 アクリルガッシュによるマットで鮮やかな色面と、パステルによる粉質の柔らかな層が一枚のパネル上で共存しています。キャンバスではなくパネルを支持体に選ぶことで、絵肌は平滑かつ堅牢に仕上がり、色の境界や筆致がより明確に立ち上がります。奥行き3cmのパネルが作品にオブジェとしての存在感を与え、壁に掛けたとき小さな祠のように空間に馴染む点も見どころのひとつです。
高津ゆいの作品