岡﨑実央 Mio Okazaki
KNIFE-EDGE CHOP#02
| 制作年 | 2025 |
|---|---|
| 技法 | Acrylic on Canvas |
| サイズ | H520 × W520 × D30 mm |
| 作品タイプ | ユニーク |
作品について
【作品について】 白地のキャンバスに、二人のレスラーが組み合う姿がキュビズムの手法で描かれている。オレンジ、水色、ピンク、黒、オリーブグリーンといった明快な色面が幾何学的に分割・再構成され、身体の各部が複数の角度から同時に捉えられている。画面中央やや下で、鮮やかなオレンジ色の拳が力強く握られた手の描写が目を引き、技を繰り出す瞬間の緊張感を凝縮している。右下にはサインと「2024」の年記が確認できる。 【ナイフエッジ・チョップというモチーフについて】 タイトルの「KNIFE-EDGE CHOP」はプロレスの打撃技の一つで、手刀で相手の胸板を打ちつける技である。画面上部では、一方の人物が腕を高く振り上げ、もう一方の人物の上半身に向かって打ち下ろす動きが、三角形や四角形の鋭い面の重なりによって表現されている。キュビズムの多視点構成により、技を受ける側の身体のねじれと、打つ側の振りかぶる角度が一枚の画面に同居している。 【素材・技法について】 アクリル絵具によるキャンバス作品で、正方形のフォーマットはプロレスのリングに見立てたものである。岡﨑は「プロレスは観客が360度選手を囲んでいて、席によって見え方が異なり、それぞれの角度・視点に良さがあります。そこで、ピカソやブラックが発展させたキュビズムを用いてプロレスを描いています。すると、多くの角度から見た美点を自由自在に表現できました」と語っている。対象の特徴を抽出し優先順位をつけて画面に収めるプロセスを経ており、レスラーの顔の造形や縞模様のブーツといった特徴的なディテールが選び取られ、幾何学的な面の中に配置されている。 【見どころ】 画面右下に置かれたオレンジ色の有機的な形にお気付きでしょうか。幾何学的な直線と鋭角で構成された人体とは対照的に、この丸みを帯びた形状が画面にリズムと抜け感を与えている。また、白い背景を大きく残す構図によって、二人のレスラーの絡み合う身体が一つの塊として浮かび上がり、技の一瞬が彫刻的な存在感を持って迫ってくる。
岡﨑実央の作品