岡﨑実央 Mio Okazaki
Death Match Skateboard Decks(Bamboo Skewers)
| 制作年 | 2022 |
|---|---|
| 技法 | Acrylic on Skateboard deck |
| サイズ | H787 × W200 × D30 mm |
| 作品タイプ | ユニーク |
作品について
【作品について】 スケートボードデッキの表面全体に、グレーの濃淡を基調としたキュビズム的構成が展開されている。複数の目のモチーフが画面の上部・中央・下部に配置され、白と濃紺のストライプが扇状に放射する構図が中央を占める。ところどころに赤い擦過痕のような塗料の剥がれや引っかき跡が見え、デッキという「使われる道についた」プロダクトとしての物質感が画面に緊張を与えている。 【タイトルについて】 「Death Match Skateboard Decks(Bamboo Skewers)」というタイトルは、プロレスの「デスマッチ」と竹串(Bamboo Skewers)を結びつけている。デスマッチとは凶器や特殊なルールを用いる過激な試合形式であり、竹串はそこで実際に使われる凶器のひとつである。スケートボードデッキもまた、デスマッチにおいて凶器として用いられることがあり、この作品はデッキそのものを支持体=キャンバスとして選ぶことで、プロレスの試合空間と作品の物質性を重ね合わせている。 【素材・技法について】 スケートボードデッキにアクリル絵具で直接描かれている。岡﨑は通常、描く競技に合わせてキャンバスの形状を変えるという制作方針を持っており、相撲なら丸、総合格闘技なら六角形といった具合にフォーマットを選ぶ。本作ではデスマッチの凶器としてのデッキ型がそのまま画面の形状となっている。グレーの下塗りを活かした色面構成は、プロレスにおける「ガチか仕込みか」白黒つけない「グレーな部分」を色彩に反映させるという岡﨑の方法論に基づく。文字やラインはフリーハンドで描かれ、ライブの混沌としたエネルギーが画面に残されている。 【見どころ】 画面に散在する複数の「目」に注目したい。これらはリングを360度囲む観客の視線を象徴するかのように、異なる角度・異なる大きさで配されている。キュビズムの手法で多角的な視点を一枚に収めるという岡﨑の制作思想が、このデッキの限られた面積のなかにも凝縮されている。
岡﨑実央の作品